DAWとかVSTとか

vocaloid_cubase_01先日、半額セールに出ていたボカロ、「結月ゆかり」をゲットしました。デモを聞くと、ボーカロイドとは思えないようなはっきりとした発声・発音だったので。ですが、機能を制限した簡易エディタしか付属しておらず、ちゃんとしたエディタは別売りでした。
どうせなら、とスタンドアローンのV3エディタではなくてCubaseで使えるVocaloid Editor for Cubase NEOを買ってみました。

プレイバックがCubaseのほかのトラックと同期するのはもちろんのこと、VSTiとして動作するので、エファクタやルーティングもろもろ、Cubaseのお作法がそのまま使えるのがうれしい。さらに、一部のCubaseのホットキーが使えるのが超うれしい。たとえば、小節の移動にホットキーを割り当てているのだが、これがあるとないとでは打ち込みのストレスが違う。自分は、このCubaseのホットキーが使えるという点だけでぼかきゅーを購入したといっても過言ではありません。

さて、使ってみていくつかわかったことがあるので、自分用メモも兼ねてまとめてみようと思います。

雑感

  1. ひとつのプロジェクトには最大16トラックまでぼかきゅーが使えます。十分だと思うけれど、もしそれ以上必要になったいったんWAVに書き出すしかない、かな。
    負荷を表示することもできるが、他の重量級音源に比べると、軽いといってもいいのではないか。
  2. ぼかきゅーのトラックが入ったプロジェクトは、再生の前に常に一瞬の待ちが入る。子音再生のためではないかと思われ。
    フリーズしてVSTiを解放してしまえば待ちはなくなります(当たり前)。
  3. Cubase側のキーエディタ(MIDIピアノロールエディタのこと)で、VocaloidのパラメータをMIDI CCとして編集可能。
    1. Cubaseのキーカスタマイズやロジックその他が全部使える、これは便利!
    2. Cubaes側のキーエディタで、当然MIDI CCコントロールレーンは複数同時に表示可能。
    3. ぼかろのパラメータとMIDI CCの対応は、マニュアルに書いてある。↓にもまとめておきました。
  4. ただし、キーエディタでMIDI CCを編集している最中にVocaloidエディタが開いていると、競合するのかぐちゃぐちゃになるのでかなり注意
    ちなみに、ぐちゃぐちゃになった結果はアンドゥでも戻らない。何度か泣きました。
    ぼかきゅーエディタが開いているだけでだめなようなので、ぼかきゅーエディタはCtrl+F4で閉じる癖をつけましょう。
  5. ちょっと長めのパートで、編集を繰り返しているうちにVocaloidの発音が途中からおかしくなることがあった。1拍以上ずれるというか。リズムがよれるというか。
    これは危険信号のようで、この状態のまま作業を続けていると、強大なノイズを出して落ちることがあった。
    耳、痛かったよ。
  6. おかしくなったら、その前後のノートをいじってみると直ることがありました。
    もしくは、おかしくなる部分をパートとして広めに切断し削除、新たなパートで作り直して元のパートとマージ、でも直りました。
  7. というわけで、歌詞を流し込むとき、もしくは何らかの理由でぼかきゅーのコントロールエディタを使いたいときぐらいしか、ぼかろエディタは使わないほうがいいかもしれない、と思うのであります。
    もし開いたら、忘れずにCtrl+F4で閉じる。
  8. だが時々壊れたノートが発生するので、ぼかきゅーエディタを開いて赤いノートをチェックする。
    ツールに修復、ってのがあるのでそれで治る。(5と関連しているかも)
  9. 聞き比べにSend Cueが便利だった。
  10. exVoiceとして息継ぎの音がWAVで入っていた。そのままではちょっと扱いにくいと感じたので、Kontaktにささっと貼り付けて自前のインストを作り、MIDIで鳴らせるようにしてみた。↓でnkiを公開しました。
    複数トラックの同時編集を使って、タイミングを合わせやすくなった。

ワークフロー

作業フローとしてはこんな感じでした。

  1. ピアノのインストゥルメントトラックを用意し、メロディをMIDI録音する。
    この時点では装飾音は弾かない。
  2. キーエディタを開き、クオンタイズをかけ、モノとポリ両方の重複削除を行う。
  3. 必要なところに重複0%のレガートをかける。
  4. ベロシティを一気に統一。vocaloid_cubase_vel
    全てのノートを選び、画面の上のほうにある情報ラインのベロシティ欄に、64とかの値を手入力し、Ctrl+Enterで選択したノートに一気に設定する。
  5. ぼかきゅーのトラックを作る。
    マルチティバー音源ではないので、扱いの楽なインストゥルメントトラックで問題ないでしょう。
  6. 上記の下ごしらえの終わったパートを、ぼかきゅーのトラックへ移動する。
  7. MIDI / Vocaloid Editorのメニューから、ぼかきゅーエディタを開く。このとき、初回のみとは言え「変換しますか?」といちいち聞かれるのはちょっとウザい。
  8. 先頭のノートを選び、Ctrl+Iで歌詞を流し込むダイアログを開く。
    歌詞を打ち込んで、OKを押す。再生して間違いがないか確認して修正する。
  9. Ctrl+F4でぼかきゅーエディタを閉じる。
  10. ここから調教開始。まずはかるーく装飾音から。
    キーエディタを開き、装飾音を入れたいノートを探す。自分ちではAlt+マウス左クリックにアサインしているのだが、とにかくノートを分割する。装飾音にしたいほう(たいていは短いほう)を選び、上下のカーソルキーで音高を移動し、装飾音とする。
  11. MIDI / Vocaloid Editorメニューから、ぼかきゅーエディタを開く。
    今いじった装飾音を見つけて、伸ばすほうの歌詞を”ー”とする。
  12. まだまだ調教は続く…
    他に自分がやったのは、VELの調整で滑舌、PIT/DYNでビブラート+しゃくり、というあたりです。いじってみて聞いてみて直してみて、というループ。
  13. デフォルトでポルタメントがかかります。というか音のつながりがウザい。
    そのような場合、直前の音の最後の部分をごく短く分割。歌詞は「ー」、伸ばす音にする。どれぐらいの短さにするかである意味ポルタメントを制御できます。やりすぎるとロボ声というかケロ声になってしまいますが。
  14. せっかくのDAW。エフェクタで音を作ります。コンプ、ディレイ、リバーブ。具体的にはR-Comp、Stereoディレイ、608MDにLexiconリバーブ、などなど。
  15. XLN AudioからiZotopeのNectar Elementをロハでもらったので、せっかくだからと使ってみたら結構いい感じでした。

ぼかろは、ベタ打ちでは酷い歌い方にしかならず、手を加えようとしても思ったようにいかないことがままあります。きっと、人間の歌い方に近づけるために、裏で様々なことを自動的にやってくれているのでしょう。しかし、それが余計なお世話と感じられることが多いというか、ノートに加えた変更がどのように歌い方に反映されるのか、実際に演奏させて聴いてみて、試行錯誤するしかない感じです。

というわけで、なかなか調教に手間隙はかかるが面白いことは面白いのでありました。

VEL ベロシティが曲者

自分としては、一番キモだった、あるいはわかりにくかったのはVEL、ベロシティでした。
普通は、音量とかアタックの強さだと思うじゃないですか。ボーカロイドでは違うんです。主に子音に使って、滑舌をよくします。このとき注意が必要なのが、影響されるのはVELをいじっているおとそのものというより、一つ前の音だということ。

どういうことかというと、VELをいじると、発音のタイミングが変わるのです。VELを小さくすると、一つ前の音を止めて子音の部分を発音する、そのタイミングが早くなります。言い換えると、直前の音が短くなります。短くなること、子音がより早く長く発音されることで、滑舌がよくなる、という理屈のようです。
これを理解するまで、まったく訳がわかりませんでした。

Cubaseは7.0.6/x64。OSはWindows 7 Pro/x64。ぼかきゅーNEOは、サンプル音再生機能がついた、v1.1.0/x64でした。

おまけ – MIDI CC対応表

  • VEL ベロシティー 64 1 127
  • DYN CC11(Expression) 64 0 127
  • BRE CC17(Gen Purp2) 0 0 127
  • BRI CC74(Brightness) 64 0 127
  • CLE CC18(Gen Purp3) 0 0 127
  • OPE ノートエクスプレッションエディターで確認 127 0 127
  • GEN CC19(Gen Purp4) 64 1 127
  • POR CC5(Portamento) 64 0 127
  • PIT ピッチベンド 0 -8192 8191
  • PBS CC80(Gen Purp5) 2 0 24

(初期値、最小値、最大値)

おまけその2

結月ゆかりのexVoiceから、ブレスのサンプルをさくっとKontaktのインストにまとめたnkiファイルを公開します。大したものじゃありませんが。ひとつずつ鍵盤に並べて、Startの位置を調節しただけです。

http://kie.nu/1IqU

パスワードは1234です。

実際のWAVは入っていませんから、ロードした時点でファイルのありかを聞かれると思います。exVoiceをインストールしたディレクトリを指定してください。

広告

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中

%d人のブロガーが「いいね」をつけました。