DAWとかVSTとか

えー何を思い立ったか、UR44を導入してみました。
UR44

UA-55 “Quad Capture”

これまで使ってきたのはQuad Capture UA-55でありまして、まぁ確かに大きな不満はないのです。音質方面はさておき、ファントムは出るしHi-Zもあって最低限録音はちゃんとできるし、入力レベルがLEDで表示されて見やすいし。いい面も多々あるのですが、もうちょっとチャンネル数が欲しいし、細かい使い勝手の至らない感じにだんだん煮詰まってきたというか。

UA-55

細かすぎる使い勝手というのは、こんな感じ。

  • “Quad”というから4チャンネルかと思ったらさにあらず、うち2チャンネルはSPDIFであった。ディジタル入力は使わないので、意味なし。アナログ入力は実質2チャンネルしかなく、手元の機材をつなぎっぱなしにできないのがちょっと嫌。
  • ヘッドフォンとモニターの音量調節が兼用になっている。
    モニタスピーカの音量だけ変えたい、ということが全くできない。
    ヘッドフォンだけを使いたいときは、よっこらしょとモニタースピーカー側のボリュームをいじる必要に迫られる。
  • ヘッドフォン出力が一つしかない。
    共同作業のとき超不便。ヘッドフォン出力が二つあると嬉しい。
  • マルチクライアントではない。ASIOでデバイスがオープンされると、他のWindowsアプリは音が出なくなる。
    つまり、DAWを立ち上げた状態では他の音関係アプリは全く使い物にならないわけです。なんとか今までしのいできましたが、やはり不便なことには間違いない。
  • ダイレクトモニタでは、(かけどりになってしまうコンプを除き)エフェクタがない。
    まぁなくてもなんとかならないわけではありませんが、DSPがある方がうれしいかな
  • ドライバがよく刺さる。
    というか、Cubaseが不正な処理で強制終了した時、当然ドライバがオープンされたままかつリードがペンディングされたままアプリが落ちるわけです。カーネルモードを実行中だったコードは、ユーザモードのコードとは違って、プロセスが死んでも強制的に実行を中断してはい終わり、とはいかないのです。
    Quad Captureのドライバは、そこからのリカバリというか突然のアプリの死に対処するのに、とても時間がかかっていたのでした。その結果、ゾンビと化したCubaseがしつこく居座り続け、諸々の排他処理のおかげで新たにCubaseを立ち上げてもまともに動かない、という事態に陥るのでした。
    しばらく放っておくとCubaseのゾンビプロセスが消えることも多々あるのですが、正直、リブートした方が早い。

というわけで、なんとなくRMEのBabyFace Proが欲しいなーなどと考えていたんですが、アナログ4chと言っても、スペック表を見た限りでは、マイク+Hi-Z+ステレオLine Inが一度にうまくつながらない気がしていました。
そんなある日、ふと気が付くとUR44をポチってしまっていた… 何が起こったのか分からない…

UR44

UR44は、スペック的にはいろいろと充実していました。自分が興味をひかれたのは、次のようなところ。
UR44-2

  • アナログ6 in / 4 out。
    6チャンネルのアナログ入力ってのが良いかなー。うち二つはLine Inで、背面のTRS x 2、プリアンプなし、+4dBu / -10dBV選択可。全面には4チャンネル分のXLR/TRS コンボ x 4。1, 2 chのTRSはHi-Z仕様。XLR/TRSコンボの全チャンネルにはプリアンプ・ファントム装備。
  • ヘッドフォン出力 x 2。
    ヘッドフォン、Main SPそれぞれにボリュームノブ。
  • DSPあり。
    ダイレクトモニタリングにかけられるし、多分かけどりも可。
  • しかも、DSP版と同じものが、Yamaha製VST版ネイティブプラグインとしてついてくる。
    (eLicenserが必要ですが)
  • Cubase AIがついてくる。
    将来、ラップトップで出先で使いたくなるかもしれないし。
  • マルチクライアント対応。
    うん、いいんじゃないかな。いろいろできそう。
  • Mixerアプリが付いてきて、DSPの設定やらなにやらいろいろ出来るらしい。
  • CubaseのMix ConsoleにUR44が統合されるらしい。便利そうじゃないか。DSP部分もトータルリコールできたりなんかして。

というわけで、早速セットアップしてみました。

おおむね予想していた通りだったのですが、一点だけ予想外でどうしても困ることにぶつかりました。

Cubaseで(準備なしには)常時ダイレクトモニタリングできない!

使っているキーボードが、MIDIの音源に鍵盤が付いたものでして、弾けば音が鳴るわけです。Line Inにつないでいるのは、この音源です。
鍵盤で弾いた音を、MIDI音源で鳴らすか鳴らさないかは、キーボードにある「Local」というスイッチ一発でいつでも選択できます。
今までは、Cubaseでどんなトラックを選択しているかに関わらず、「ちょっとこの和音の響きを耳で確かめたい」なんてときには、おもむろに「Local」スイッチをオンにし、ぱらぱらっと鍵盤を弾けば良かったのです。
なんというか、単純でDumbなダイレクトモニタリングさえ出来ればそれで十分なのでした。

これが、UR44とCubaseの組み合わせでは、インテリジェント過ぎてどうやらできないようなのです。少なくとも、今までのように簡単に行う方法を見つけられませんでした。
出来なくなって改めて、自分が「いつでも音が鳴らせる」ことに頼っていたことがわかりました。
傍から見ると大したことではないかもしれませんが、自分的ワークフローでは、これが出来ると出来ないとでは効率が変わってくる、というかフラストレーションがたまるものなのです。

悔しいことに、Cubaseを立ち上げるまでは、UR44でもDumbなダイレクトモニタリングができるんです。何もアプリを立ち上げなくても(あるいはCubase以外のアプリを立ち上げていても)、鍵盤をぽろぽろと弾けばMIDI音源からの音が聞こえます。
ですが、Cubaseを立ち上げた瞬間から、「ダイレクトモニタリング」がCubaseの管理下に置かれるようでして、Dumbなダイレクトモニタリングが、Dumbでなくなるらしいのです。しかし、その結果ほぼ確実に外部MIDI音源の音が聞こえなくなってしまうのでした。

もちろん、準備さえすれば録音は可能であり、そのためのモニタも可能です。ですから、常時モニタしたいということなら、その状態を作ってやればよいことになります。
言い換えると、

  • Line Inを入力とするオーディオトラックがあり
  • そのモニタがオンになっている

という二つの条件が満たされなければ、ダイレクトモニタリングが有効にならないのです。

うわーめんどくせー。

とりあえず、Line Inを入力とするオーディオトラックを作り、モニタをオンにした上でどこか目立たないところへ追いやっておき、普段は絶対に触らないようにしておけばなんとかなりそうです。(そのトラックを選択しただけでも、モニタオン・オフが勝手に変わってしまう場合があるので)。トラックのモニタオン・オフをロックする機能は、残念ながらCubaseにはないようです。
LineInTrack
蛇足ですが、システムの設定/VSTで、モニタのオン・オフは「手動」にするか、「テープマシンスタイル」にしておくのが吉だと思います。
LineInMonitorConfig

常時モニタリングオンへのハック

さて、これでもまぁ目的が達せられなくもないのですが、トラックを選ぶだけで壊れてしまう設定なんて、危なっかしくて嫌な感じです。

というわけで、ブルートフォース的になんとかならないかとやってみました。

そもそも、Cubaseを起動すると、UR44の制御は、Cubaseのミキサに統合されてしまいます。おそらく、これが「賢い」ダイレクトモニタリングを可能にするのでしょう。Dumbダイレクトモニタリングにとっては余計な御世話なんですが…。Mix Consoleへの統合をなんとかやめさせられないかと悪あがきしてみました。

結論から先に言うと、かなりhackyですがなんとか統合を阻止することはできました。CubaseからUR44のDSPなどがコントロールできなくなりますが、専用アプリがCubaseを使用中でも使えるようになりますので、機能的には問題ないはずです。
dspMixFxUR44
あ、トータルリコールがダメか… UR44アプリでもプリセットを保存できるので、そっちでやるしかないか。

ということで、手順は:

  1. C:\Program Files\Common Files\Steinberg\Shared Components\ur44_extension.dll
    を消す。
  2. しかし、ただ消しただけでは、UR44専用ミキサを立ち上げたときに自動修復がかかり、ur44_extension.dllが復活してしまう。なんとも心憎い機能ですが、今はちょっと邪魔かなー。
    そのため、ダミーのur44_extension.dllを作ってファイルとして置いておき、ごまかす。

    1. Explorerで、C:\Program Files\Common Files\Steinberg\Shared Components
      を開く。拡張子を表示するよう設定しておくこと。
    2. 新規テキストファイルを作る。サイズは0バイト。
    3. ファイル名を、”ur44_extension.dll”に変更する。
      拡張子に注意を払うこと。
    4. 以上。
  3. これで、UR44ミキサーを起動しても修復がかからないし、Cubaseを起動してもUR44が統合されません。
    その結果、望んでいたDumbダイレクトモニタリングが可能になりました。
    あくまでも自己責任で。

dumb_direct_monitoring_bruteforce

その他予想外だったことは…

  1. Windowsアプリからの出力はMix 1のみに固定だった。Mix 1をモニタスピーカに、Mix 2をヘッドフォンに別々にアサインして(コントロールルームでEQやらTweakしようと)思っていたが、もくろみ通りにはできないかもしれない。

RMEのオーディオインタフェースは、ルーティングが非常に柔軟だと聞きます。やはりBabyface Proを待った方が良かったのかもしれない…

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